テクノロジーが身近になったことにより、福祉や教育、またコミュニケーションの世界に新しい機会もたらし、私たちの生活はより豊かなものになりました。しかし、スマホやパソコンなどの過剰な使用によって、私たちは睡眠不足という新たな犠牲を払っています。
アメリカ疾病予防管理センター (CDC) は、3分の1以上のアメリカ人成人が十分な睡眠を日常的にとれていないと報告しています。そんな睡眠不足の原因の多くは、落ち着かない寝室にあるかもしれません。
今回は、『Sleep for Success』の共同執筆者であり、ワイル・コーネル医療センターの研究部長でもある Sharon R. Driscoll 氏の アドバイスの下、良質な睡眠をとるための理想的な寝室の作り方をご紹介します。
1. 寝室の温度を下げる
皆さん、安眠するための理想的な寝室の温度は、低めであることをご存知でしょうか。 Driscoll 氏は、「多くの人は、睡眠に必要なのは暖かい寝室よりも涼しい寝室だという事実を知ると驚きます。しかし、涼しい寝室環境は、夜間に目覚める回数を最小限に抑え、悪い夢を見る可能性さえもを下げる事ができます。また、ほとんどの人は就寝中の室温が18〜21度であると快適だと感じています。」と、説明しています。Nest のサーモスタット(国内未発売)は、IFTTTを介して Withings Sleep センサーと連動して、ユーザーが就寝するのを感知すると、自動的に温度を下げることができます。
2. 良質な睡眠は枕にあり
あなたの睡眠スタイルに適した枕を使っているかどうかは、良質な睡眠を得るためには非常に重要です。 Sharon R. Driscoll 氏は、「枕は全て同じように作られていないため、それぞれを吟味して選ぶことは非常に重要」だと述べています。
あなたにぴったりの枕を選ぶには、自分がどのポジションで寝ているかを知る必要があります。「多くの枕は、横向き、仰向け、俯せなど、特定の睡眠時のポジションを想定して設計されているからです。」たとえば「横向き用の枕は、あなたの肩と首の間のスペースに合うよう、他よりも厚めにできています。あなたの頭から首、背骨までが一直線になっていたら、あなたにぴったりの枕の高さだと言えるでしょう。」
3. 寝室を暗くする
テレビや、スマートフォン、パソコンから発する光がいかに私たちの体内時計に乱れをきたし、睡眠不足につながるかはご存知でしょう。現代人の私たちにとって、光を完全に断ち切ることはそう簡単なことではありません。Driscoll 博士も、「寝室はできる限り暗くなければならない」と述べており、寝室から電化製品を排除する重要性を訴えると共に、スクリーンから発せられるブルーライトが睡眠時間を知らせる体内時計に重大な影響を与えると強調しています。
4. 音を活用する
一般的には、静かな環境で眠ることを推奨していますが、周囲の騒音が気になって、一晩中眠れないこともあるかもしれません。このような場合には、Driscoll 博士は「ホワイトノイズの力を借りる」ことを推奨しています。『Popular Science』によれば、ホワイトノイズはノイズ(騒音)よりも良いノイズであるためだからそうです。外からの騒音を防ぎきれず、あなたの睡眠を妨げるような場合には、ホワイトノイズがその騒音を遮蔽し、騒音からのあなたの睡眠を守ります。
5. スマホのアラームの代わりに目覚し時計を
Driscoll 博士は、起床時のスマートフォンのアラーム機能の使用に警告をしています。たとえ、サウンドがオフになっていたとしても、睡眠中に通知が届きスクリーンを照らし、あなたの睡眠を妨げる可能性があるからです。アナログの目覚まし時計の他には、Withings Steel HRのようなガジェットも活用してみてはいかがでしょうか。Steel HR は、静かな振動アラームで、あなたの睡眠サイクルの最適なポイントでアラームが鳴り、目を覚ますことができます。従来のアナログ式、もしくはデジタル式の目覚まし時計を使用する場合には、「部屋の反対側に設置し、朝目覚めた時にベッドから起き出してアラームを止めなけれないけないようにしましょう」とDriscoll 博士はアドバイスしています。
これから新しくぐっすり眠れるための寝室環境を整えようとしている方に覚えておいて頂きたいことは、寝室は暗く、涼しく、静かに保つということです。あとは、あなたに合った枕と完璧な目覚まし時計を用意さえすれば、毎晩ぐっすりと眠ることができるでしょう。